だって好きなんだもん「第4回・想像力と創造力」

今回のテーマは今までに無く真面目である。

しかしどうせ私如き、たいして高尚なお話ではありませんので御安心を。

時々考えるのだが、「生きる」という事は、絶えず何かを生み出す作業だと思う。しかしそれを意識して生きることはあまりない。理想としては、クリエイティブな人生こそ私の目指すところなのだが、果たしてどんなもんだろうか。何となく毎日ダラダラと時間を過ごして、ただひたすら、寝坊が出来る土曜日を待ち遠しく思い、何の変化も感じないまま、今年ももう終わりかよぉ・・・ありゃ、新年来ちゃったよぉ、みたいな生活を30数年繰り返してきた。そうやって大まかに振り返ると、全くもってクリエイティブのカケラも無いのだが、誰にも譲れないコダワリや芸、特技というものがあるはず。そこらへんで私の傲慢な自論を展開したいと思う。

私は料理を作るのが大好きだ。

お料理教室なんぞには通った事が無いので、自己流と言うか、テキトーと言うか、とにかく台所に(キッチンと呼べるほどの洒落た空間ではない)こもって野菜を切ったり調味料を考えたりするのが大好きだ。

kitchen

真面目に料理の本を見ながら作るより、以前にレストランなどで食べた味を再現したくて「感覚」で作る事が多い。なんて言い方をすると、まるで私が天才シェフのようだがそんなことは勿論無い。調味料を加えながら、「イマイチ深みが足りない」だの、「もうちょっとコクが欲しい」だのと試行錯誤するのが楽しくて仕方ない。
完全に納得いく料理には仕上がるはずも無いが、ある程度のものが出来上がった時の満足感と、「やっぱアタシって才能ある?」という自惚れ感がたまらない。

料理とは、誰も何も手を加えなければただ転がっているだけの素材達が、人の知恵と工夫によって思い掛けない変身を遂げる、素晴らしい作業だと思う。たった一本のキュウリだって切り方によって様々な姿に変わる。

私が好きなビーズアクセサリー作りも同じこと。バラバラのパーツに糸を通すだけでネックレスにもなるし指輪にもなる。編物なんて、たった一本の毛糸を編みこむだけで、セーターやマフラーが出来上がる。想像力と創造力がモノに命を吹き込む。楽しさ・幸せを与えてくれる。料理を作るのが嫌いな人がいる。何故嫌いか聞いてみると、面倒臭い・どうせ美味しくない・手順が解らないなどと答えが返ってくる。女性は母親の影響が大きいようで、親と同居の場合は料理が苦手なひとが多い。

男性の場合は「どうせ俺には出来ない」とハナから諦めているタイプが多いように思う。オマケにこのご時世で、料理は女がやるものでしょ、と言い放った30歳男がいた。情けない・・・。とにかく、理由はどうであれ、自分の食べたいもの(欲しい物)を自分で作る事が出来たらこんなに楽しい事はない!どうも料理嫌い(モノ作りが嫌い)の人々は人生の楽しみの一つを損しているように思う。どうせ出来ないとか、手順がわからないとか、やる前から諦めないで欲しい。どんなに不細工だって、自分の手で作り出したものは愛しいしものだ。最初から上手に出来るはずが無い訳で、自分の能力にホトホト呆れながらもだんだんとサマになっていくのである。

自分の味覚・嗅覚・触覚・聴覚・視覚を使って自分の心の中から沸き起こる何かを形にしていくのは、パズルに似ているかもしれない。悩んだり考え込んだり地団太を踏んだりしながら作り上げていく行為は、私にとっては最高の楽しみであるし、「私」という人間を生きていくことの基本なのだ。時には壁にあたってブチ壊れるし、精神的にもヤラレてしまいヘロヘロに落ち込む事もあるのだが、それでもやっぱり何かを作りたい欲求が、いずれは私を立ち直らせるのだ。

まいぷれにエッセイを書くと決めたのも、今までとは違う方向で想像力と創造力を磨くためだった。誰に笑われているか判らないけれど、私が思っていること、訴えたい事などを自分の言葉で表現する機会を得られた事は、最高の喜びである。

と言う訳で、何歳になっても想像力と創造力をフル回転していきたい。

勿論、食い意地の張ったこの舌も、更に進化させたい。今年もドンドン喰うでぇ~!

なんだか支離滅裂気味になってきたので終わりにします。

で、次回のテーマは何にしようかなー・・・。

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アコ

出生地 新宿区、本籍地 品川区、銀座OL歴○○年・・・。 酒と肴と男をこよなく愛するが為、未だ独身。 趣味はビーズアクセサリー作り、ネット通販、空想。 座右の銘は「笑わせてナンボ」。 今日も銀座を飲み歩き・・・、明日はデスクで二日酔い・・・。

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