
地域に根ざしてご活躍をされている店主の方々へのインタビューをお届けします
| 第40回 「動物たちとの対話」 マウ動物病院 院長 原田さん | ||||||||||||
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かのドリトル先生は、物語のなかで、ひょんなきっかけから動物語を教わり動物たちと話ができるようになるが、原田さんも、言葉は話せずとも「表情を見るので、喜怒哀楽はもちろんわかりますよ」と言う。 「顔色を見ながら治療しますからね。ましてや動物は自ら言葉で訴えるわけではない。こちらが診て気付いてあげないと、どこが悪いのか、わかりませんから」 少年時代から自宅で犬を飼っていた原田さんが、動物に携わる仕事に就きたいと考えるのは必然の流れだった。くわえて医学にも興味があったというのだから、彼が進むべき道は、獣医師しかなかったと言っていいかもしれない。「ほかのことは何もできませんから」という照れ隠しのような台詞は、その実、現在の仕事が天職だったことを裏付けている。 獣医学部を卒業し、およそ2年の代診を経て、1994年春、「マウ動物病院」を開いた。以来丸12年、以前勤めていた病院も含めて約15年間に及ぶ獣医師生活を振り返り、感じることがいくつかあるという。 「ガンなどの腫瘍の増加や、また治療技術が発達した分、ペットも高齢化し、痴呆症が増えたと報告されています。でも僕はそれよりも、交通事故が増えていると思う。理由はわかりませんが、きちんと飼われているのか少々心配になります。夏場の気候や食事のせいもあるのでしょう、アトピーをはじめとするアレルギー疾患も、ここ数年で増えました。また、ひとりで居られない子も多いですね。ペットにもある程度の自立が必要です」 さらにもうひとつ、医者になって初めて知った現実がある。不幸に立ち会う辛さだ。 「私たち人間よりも寿命が短いわけですから、この仕事をしていると看取ることも多い。獣医師を志していたときには考えもしなかったことです」 動物を愛して始めた仕事が、皮肉にも愛するものの死を身近にさせた。この悲しみだけは、何年、何十年この仕事をやっても、慣れることはない。 原田さんは、人間以外の動物であれば、基本的にすべて診ることはできるが、マウ動物病院では、診察を犬と猫に限っている。 「動物種によって、診療の仕方は変わってきます。犬と猫でもまったく違う。つまりきちんとした処方をするためには、それぞれの動物に造詣を深めなければいけない。だから僕は犬猫に絞って診療し、ほかの動物がもしも来た場合には、その動物に詳しい先生や病院を紹介させていただいてます」 人間と一緒なんだと、原田さんは言う。 「同じ犬でも種類によって傾向はあります。でもそれはあくまで傾向に過ぎない。優しいドーベルマンだっていますよ。人種で個性を括れないように、動物にも持って生まれた性質や性格がある。一緒に暮らす以上は、それなりの覚悟を持って飼ってほしいと思います」 獣医師として15年余り、犬を飼っていた幼少期もあわせれば、20年以上が経った。辛さも味わいながら、原田さんはひとに接するのとおなじように、今日も動物たちの声に耳を澄ましている。 取材・文◎隈元大吾 |
![]() 愛猫を含め原田さんは 犬3匹と猫4匹を飼っている ![]() 広く清潔感に満ちた診療室 ![]() 日々の仕事は定期診察や 急患などさまざま |
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マウ動物病院
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