
地域に根ざしてご活躍をされている店主の方々へのインタビューをお届けします
| 第13回 ファッションヘア ワタベ 店主 渡部さん | ||||||||||||
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いまから5〜6年前、ある商品が新聞や雑誌などさまざまなメディアを賑わせた。「白髪ぼかし」という名のこの商品は、それまでのように白くなった髪の毛を黒く染めるのではなく、グレーに仕上げることで違和感をなくし、ナチュラルさを実現した。「5〜10歳若返る」というキャッチフレーズのもと理容業界でも話題となり、瞬く間に全国のサロンで主力商品となった。去年の出荷量は54万本、利用者は延べ200万人以上にのぼる計算である。
「いまの時代に何が必要なのかをつねに考えることが大事」と、商品の生みの親である「白髪ぼかし」開発者の渡部さんはいう。 「消費者はどんなサービスを求めているのか、何を提案すればお客さんは喜んでくれるのか。これまでは白髪を染めるといったら、真っ黒にして白い部分を隠すのが常識だったんです。でも私は不自然に隠すのではなく、中間のグレーを使って目立たないようにした。ヒットしたのは、高齢化に向かっている時代のニーズを捉えたからではないかと思います」 新しいアイデアをつねに探している渡部さんは、「白髪ぼかし」にかぎらず斬新なチャレンジを日々、重ねてきた。理容店といえばメンズ主体と思われがちだが、女性向けのシェイビングエステやフェイシャルマッサージ、カット、パーマを施す。また男性の利用者にも、髪の手入れだけでなくスキャルプケアやネイルケアを手がける。さらに店の外で客を招くサインポールは従来のトリコロールカラーではなく、オレンジとグリーンを基調にした明るい雰囲気のものだ。 「形式に捉われず、自分の店に合うカラーを選べばいいと思うんですね。それが店の個性に繋がる。とくに現代人はサービスに慣れているので、評価が厳しい。本当にいいものにしか感動しないし、裏を返せば悪いものに敏感な訳です。うちの店だけでなく、理容業界全体が潤うためにも、お客さんに喜んでもらえるサービスをつねに提案する必要性を感じています」 親から理髪師としての血を受け継ぎ、息子にもこの仕事を引き継ぐ渡部さんにとっては、自身の店もさることながら業界全体の動向も気が気ではない。「次の世代のためにいい準備を整えてバトンタッチしたい。それが私たちの責任であり、大きな使命だと思っています」。美容業界と多く重なるこの世界で、30年以上ものあいだ店を構え鋏を握り、従業員を育ててきた。ヒット商品「白髪ぼかし」を筆頭とするさまざまなアイデアの原動力はすべて、その身に宿る理容師としての誇りと親心が導き出したものだった。 現在58歳、息子たち次世代に繋ぐ準備はいつ整うのだろうか。 「何歳まで仕事を続けるかはまだわからないですね。じつは60歳ぐらいで引退しようかと思っていたんですが、もうちょっと理容業界のために働こうかなと、いまは考えています」 そう言いながら、渡部さんは目を細めた。その視線の先に、また新たなアイデアを見据えながら。 取材・文◎隈元大吾 http://www.scn-net.ne.jp/~jps/ |
![]() * 店長の渡部さん * ![]() * 江古田駅近くの店舗 * ![]() * スタッフ手作りの看板 * |
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ファッションヘア ワタベ
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