
地域に根ざしてご活躍をされている店主の方々へのインタビューをお届けします
| 第9回 ビューティーライフ研究所 高橋さん | ||||||||||
|
「老いては森に出よ」という諺がインドにはあるという。年を重ね、体は老いたとしても、精神が成長を止めることはない。であれば内に篭るのではなく森へ行き、精神の成熟を目指そうという考え方だ。アーユルヴェーダにも通ずるこのインド哲学に、高橋さんは感銘を受けた。 「医学の進歩によって寿命は延びました。でも生きながらえたときに本当に大切なのは、生きる基盤、つまり『なぜ生きるのか』という問いに対する答え。生きがいや精神的な芯の部分を確立する必要があります。実際、お客様のなかには、『このままでいいのだろうか』『自分とは何なのか』といった不安を抱え、鬱や過食に苦しんでいらっしゃる方も多い。そんなとき、アーユルヴェーダは、生きることの本質を教えてくれるんです」 いまでは自らの手でトリートメントを施し、多くの迷える利用者をさまざまな悩みから解放しているが、じつは彼女自身もまた、かつて病に伏した経験を持つ。化粧品会社の美容実務に携わり数年が経過したころ、公私にわたる精神的なストレスが増幅し、体を壊したのだった。 勤めていた会社でアロマと出合った高橋さんは当初、それに治癒の糸口を見出そうとした。 「私の病気は薬や手術に頼る類のものではなかったので、西洋医学ではなくアロマで治したいと考えました。それでアロマを詳しく調べていくうちに、耳慣れない言葉が出てきた。それがアーユルヴェーダでした」 探究心旺盛なひとである。とことん突き詰めなければ気が済まない。以来、高橋さんはアメリカから専門書を取り寄せ、インドにも実際に足を運ぶなど、アーユルヴェーダの研究に没頭した。またアーユルヴェーダを専門とするクリニックで働き、仕事の傍ら独自に勉強も重ねる。さらに心理学や介護福祉などを学ぶことで、知識や施術の幅も広げた。 「ビューティーライフ研究所」では、高橋さんがこうして培った独自のトリートメントを施す。「アーユルヴェーディック・アロマテラピー」、すなわちアロマテラピーとアーユルヴェーダをミックスさせた手法である。 「インド式でやっているだけでは適さない」と、彼女はいう。 「日本とインドでは気候や風土、食べ物、病気の成り立ち方まで違います。ひとによって体質も異なる。日本人の特徴や問題点をきちんと見極めたうえで、そのひとに合った最良のトリートメントをしたい」 かつては耳慣れなかった「アーユルヴェーダ」も、近年はようやく認知されてきた。事実、高橋さんのもとに駆け込むクライアントは後を絶たない。しかし、「ニーズは増えているが、土壌がない」と、高橋さんは警鐘を鳴らす。 「まだまだこれからですね。私も今後、この英知をさらに多くのひとに伝えていきたい。ビューティーライフ、つまり“麗しい人生”のために」 アーユルヴェーダと出合っておよそ20年が経った。掲げた使命をまっとうすることが、「いかに生きるか」の問いに対する高橋さん自身の答えである。 取材・文◎隈元大吾 |
![]() 人々のよりよい人生のために 高橋さんの探究心は尽きない ![]() インドをイメージしやすい ターメリックカラーが迎える ![]() ヘッド・ヒーリングオイルは 熱を冷まし不眠も解消する |
|||||||||
|
ビューティーライフ研究所
|
||||||||||



